西塔

薬師寺は、日本で初めて東西に二つの塔を建立した双塔式伽藍として有名です。東塔(国宝)は創建当初から残っていますが、西塔は享禄の兵火(1528)により焼失してしまいました。昭和56年(1981)に再建された西塔は、 長年の風雨にさらされ落ち着いた東塔に対して、創建当初とおなじく鮮やかな青丹の色と金色の飾り金具に彩られて美しいコントラストをみせてくれます。西塔の内陣には、文化勲章受章者の中村晋也氏による釈迦八相像のうち果相の四相が祀られています。

釈迦八相のうち【果相の四相】 中村晋也作 平成27年安置
成道・転法輪・涅槃・分舎利

当初、薬師寺の西塔初層には、お釈迦様の生涯を八場面に分けたうち果相の四相(成道・転法輪・涅槃・分舎利)が、塑像そぞうで作られ安置されていました。 しかし、多くが損傷してしまい現在は残欠が伝わるのみです。
平成27年(2015)に、中村晋也氏によって新たに造像され、奉納・安置されました。