都会の中のオアシスとして

薬師寺東京別院は、檀家や組織を持たない1300年の歴史を持つ奈良薬師寺の別院です。
450年前に焼失した堂塔の再建を願い、お写経による白鳳伽藍復興の関東以北の拠点として、昭和50年より本格的に始動しました。
JR五反田駅より、徒歩で数分。池田山という高台の静かな環境で 御家流香道・故山本霞月氏の旧宅を譲り受け改修しましたのが、現在の薬師寺東京別院です。新別院には本山よりお遷えした本尊薬師如来様を中心に、御祈願頂きました三千佛が祀られるお写経道場を新築し、山本霞月刀自が香道に親しまれた、座敷を移築復元致しました。厳かな雰囲気の中で「奈良佛教の教え」と「日本の伝統文化」を発信し、都会に暮らす人々の心やすらぐ場となる事を願っております。

法相宗大本山 薬師寺
について

薬師寺は天武天皇9年(680)に天武天皇が皇后(後の持統天皇)の病気快復を祈り発願(ほつがん)された1300年の歴史を持つ寺です。
しかし、長い歴史の中で数々の天災・人災により東塔を除く全ての建物が火災により消失し、「竜宮造り」と呼ばれた壮麗な伽藍の面影はありませんでした。

伽藍(がらん)の復興

薬師寺にとって失われた伽藍(がらん)の復興は長年の悲願でした。
昭和四十三年(1968)、高田好胤和上は、物で栄えて心で滅ぶ高度経済成長の時代だからこそ、精神性の伴った伽藍の復興を目指し、お写経勧進による白鳳伽藍復興を始めました。
一巻(いっかん)千円のご納経料をいただき、百万巻のお写経を勧進して金堂(こんどう)復興を目指しました。高田管長は全国を行脚し、お写経を通した「美しい心の再発見」を呼びかけ、昭和51年(1976)に目標の百万巻を達成。金堂が落慶されました。
お写経勧進による白鳳伽藍復興を始め、平成30年で50周年となります。西塔(さいとう)、中門、回廊、大講堂、食堂(じきどう)と白鳳伽藍の主要な堂塔はおおよそ復興されつつあります。
まさに日本人の美しい心の結晶です。
創建当初から現存する、ご本尊・薬師三尊は世界一美しい仏像と名高く、やさしい微笑みは仏さまに包み込まれるような安心を私達に与えてくださいます。

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薬師寺東京別院の願い

「心のやすらぎ」を
感じていただきたい

「日本の心」

古くから人々は自然の中の目に見えない尊い存在に畏敬の念を抱き、感謝し無事を祈ってきました。仏教においても、その祈りの対象は自然や神仏であり、四季折々の行事を通して祈りを体験することで、親から子へ、その心は「信仰」という名で伝えられてきたのです。この心はこれからも伝えていきたい、日本の心ではないでしょうか。

「立ち止まる時間」

現代の生活では毎日いろいろなことに追われ、急ぎ、生きているように感じることも多いと思います。都会の早い時間の流れの中では、自然の中の尊い存在や日々への感謝を、つい忘れがちになるものです。そんな時は薬師寺東京別院の静かな空間で、少し立ち止まり深呼吸してみてください。

「お写経によるやすらぎ」

薬師寺東京別院では四季の行事を体験できる他、お写経を通し自分と向き合い、対話する時間を過ごしていただけます。日々の喧騒から少し離れ、ゆったりと過ごすその時間は現代社会においてとても大切な、身近な「心のやすらぎ」になると信じております。

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